

【棕櫚箒】本鬼毛7玉長柄箒の玉(束)作りと、箒の形に組み立てる「箒を合わせる」工程。意匠は銅線と黒色の蝋引き麻糸コンビ巻、持ち手は黒竹。

銅線と黒糸の組み合わせは私の師匠・桑添勇雄さんが好んで製作していた意匠で「銅線と黒糸のコンビ巻」とよんでいました。桑添さんは、かつては皮革用の蝋引き木綿糸を、それが手に入らなくなってからは皮革用の丈夫なポリエステル糸の黒色を使用していました。
私は原則として師匠から受け継いだ伝統製法・原材料をそのまま変えずに製作していますが、独立にあたり、箒作りの素材については出来るだけ、より古くから使われてきた素材・自然素材に変更しました。現在製作しているすべての箒の糸は蝋引き麻糸または生成りの麻糸を使用しています。