このたび、和歌山県郷土伝統工芸品の棕櫚箒の展示と、棕櫚などを使った手作り体験ができる場所を、和歌山県紀美野町の旧小学校にお借りする事になりました。

【所在地】
旧 上神野小学校(きゅう かみこうの しょうがっこう) 元 校長室
〒640-1215 和歌山県海草郡紀美野町鎌滝107
(常時開いている施設ではありませんので、突然の訪問はご遠慮ください。)
【開設時期・時間など】
不定期開催・詳細は後日掲載。
原則として、地域学習や手作り体験などのイベント開催時のみ入室可。
要事前予約・申込(→お問い合わせフォームへ)。
【工芸体験】
棕櫚などの自然素材を使った小物作り・手しごと体験。棕櫚たわし、棕櫚鍋敷き、棕櫚葉のハエたたき など。
部屋中央の白色の長机上にあるのが、体験用のシュロたわし巻き機。


【体験:棕櫚箒で掃き掃除】
紀美野町内の小中学校で子ども達が掃除に使っているのと同じ棕櫚皮箒(長柄箒・手箒)で、掃き掃除を体験できます。かつて桑添勇雄氏が学校掃除用に考案した棕櫚箒を元に、弟子の棕櫚箒製作舎が製作した箒です(学校掃除用の棕櫚箒は、同型の通常品の仕様とは多少異なります)。

【展示】
・ここ60年間に紀美野町の職人が製作した和歌山県郷土伝統工芸品「棕櫚箒」の実物展示。展示品のうち最も古い棕櫚箒は、1898年(明治38年)生まれの棕櫚箒職人が最晩年に製作した棕櫚本鬼毛箒(当時としても希少な内地産の棕櫚本鬼毛を使用)
・他の地域の棕櫚箒や箒
・様々な棕櫚製品
・「年表」形式で401年(古墳時代中期)以降の和箒・主に棕櫚箒の歴史と文献や絵画資料等のパネル展示(明治以降の年表パネル展示については製作中)






[棕櫚箒の展示]
・桑添勇雄氏の棕櫚鬼毛箒(長柄箒・手箒)
桑添勇雄:1928年(昭和3年)生まれ。2004年(平成16年)に和歌山県郷土伝統工芸品に「棕櫚箒」が指定された時、県内唯一人の棕櫚鬼毛箒の製作技術伝承者とされた和歌山県の名匠。


・前 貞一氏の棕櫚本鬼毛箒(1970年前後の製作と思われる長柄箒)
前 貞一:1898年(明治38年)生まれ。桑添勇雄氏とは近所で親戚関係でもある。棕櫚鬼毛箒専門で、随一の名人だったと後々まで語り継がれている。

・棕櫚箒製作舎の棕櫚箒
1976年(昭和51年)広島市生まれ、紀美野町在住。2006年に桑添勇雄氏に弟子入り、2012年独立。(棕櫚箒製作舎の箒の展示内容は随時変わります。)

・他の地域の棕櫚箒や箒
和歌山県紀美野町以外の日本各地で作られた棕櫚箒や、中国など外国製の棕櫚箒と様々な素材の箒の展示。


・棕櫚を使った民具などの展示
