本鬼毛箒を作るための鬼毛(本鬼毛・タチケ)が足りなくなったので、上質な棕櫚繊維(タイシ)束の中から本物の鬼毛を1本ずつ選び出し、分類しながら揃えていきます。 棕櫚繊維1本1本の太さはおよそ0.2~0.5mm前後で、最も太…
年: 2017

棕櫚箒-本鬼毛11玉長柄箒を合わせる
本鬼毛11玉長柄箒を「合わせる(組み合わせる)」工程。 長柄箒の中央の玉(束)は、黒竹柄に棕櫚鬼毛を巻いて作ります。これを「柄付けの玉(えづけのたま)」とよんでいます。画像1枚目は柄付けの玉の製作途中で、右手で持っている…

昔の棕櫚箒(江戸時代)5-犬の草紙/二世歌川豊国画-嘉永3年=1850年
江戸時代の棕櫚箒をご紹介します。旅籠(はたご)屋で女中さんが食事を運んでいる絵の中に、棕櫚箒らしき座敷箒が描かれています。ちなみに旅籠屋とは、食事付の宿のことです。 女中さんが歩いている廊下の右側の部屋は客室で、紐で吊ら…

玉の芯に藁を入れる
引き続き、鬼毛(本鬼毛・タチケ)の選別をしながら、本鬼毛9玉長柄箒のパーツとなる玉(束)作り。 伝統的な本鬼毛箒・鬼毛箒の製法では、玉の芯には少量の藁(ワラ)を入れて束ねます。芯もすべて棕櫚だけで束ねる方が手間はかからな…

革手袋をして棕櫚箒作り
引き続き、鬼毛(本鬼毛・タチケ)の選別をしながら、本鬼毛9玉長柄箒のパーツとなる玉(束)作りをします。 銅線や蝋引き麻糸を巻く時は、右手に革手袋をしています。細かい仕事も出来るように指先は出しておきたいので、市販の革手袋…

本鬼毛箒の玉に足巻きをする
本鬼毛11玉長柄箒の玉(束)に「足巻き」をする工程。棕櫚箒の強度を高める為には、足巻きの長さ・きっちり作れているかどうかが重要です。 玉を玄翁で叩き、形を整えながら硬く足巻きをしていきます。玉は何番目の玉かにより微調整し…

本鬼毛の選別と玉作り
引き続き、鬼毛(本鬼毛・タチケ)の選別をしながら、本鬼毛9玉長柄箒のパーツとなる玉(束)作り。原料となる棕櫚繊維1本から選別して作る本鬼毛箒は、棕櫚箒作りの中で最も時間がかかります。その代わり、耐久性は最も高いのです。 …

ヒノキ柄の下準備と本鬼毛長柄箒の玉作り
ヒノキ柄(持ち手)の下準備は数本ずつまとめてします。鋸で必要な長さに切り、穴をあけ、全体に目の細かい紙やすりをかけます。 ご依頼の際「無塗装で」と指定がない場合は、長く使い続けても美しいヒノキの風合いや色を保つように塗装…

棕櫚本鬼毛長柄箒の玉作り
本鬼毛9玉長柄箒のパーツとなる玉(束)作り。棕櫚本鬼毛を銅線で縛り終え、ねじって留めた銅線を鋏で切ります。鋏は植木鋏です。

昔の棕櫚箒(江戸時代)4-棕梠箒売り/江戸職人歌合/藤原春季画/文化2年=1805年
江戸時代の棕櫚箒をご紹介します。「棕梠箒売り」の絵、藤原春季画の職人本「江戸職人歌合」(文化2年=1805年)。 棕櫚という字はいくつかあり、ここでは原文のまま「棕梠」としています。ちなみに「棕櫚・棕梠」という漢字の読み…

棕櫚本鬼毛の選別
本鬼毛11玉長柄箒作り。主原料となる1本選りの鬼毛(本鬼毛・タチケ)が足りなくなったので、未選別の棕櫚繊維(タイシ)束から本物の鬼毛を1本ずつ抜き集め、分類しながら揃えていきます。 ちなみに製作中は無音ではなく、たいてい…

棕櫚の書道筆・ほこり払い
棕櫚繊維で作った書道筆・大筆を2本作りました。棕櫚製の筆は個性的で面白い線が引けるそうです。 今回の書道用の筆の原料は、鬼毛箒の原料と同じ棕櫚繊維(タイシ)の、繊維が最も細く柔らかい部位だけを使って作りました。棕櫚繊維の…